断捨離すべき? 匂い・香りは諸刃の剣

健やかな日々のために

鼻で感じとる折々の匂いや香りたち。美味しそうな炊きたてのご飯の匂いやかぐわしい薔薇の香りなどなど。アロマなどの香りはリラックス効果が期待できることもあります。しかし、一方で時にそれらは私たちの気分を害する臭気に作用してしまうことも。その理由と実態を探っていきたいと思います。

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どこで感じる?

人間には五感というものが備わっています。

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚です。
それぞれ、目、耳、鼻、舌、皮膚を通して外界の刺激を感じとります。どこで感じるのかというと、

主には脳です。目や耳、鼻などの受容器を通じて得た情報は、脳へと送られ、見た、聞いた、感じたとなるわけです。

受け取った情報がダイレクトに脳に届いて、知覚するということを覚えておいてください。

 

 

コップの水位

花粉症は誰でも発症しうるものであるということは皆さんよくご存知でしょう。

コップに水を注いでいくと、いつかは溢れます。

花粉にさらされ続けると、ある日を境に発症すると言われています。

その境が、コップが溢れるスレスレのラインだったのです。

 

 

アレルギー発症の一因

一つの食べ物を過剰に摂取すると体の具合が悪くなることはよく知られていると思います。

例えばプルーンを食べ過ぎてお腹がゆるくなったことは経験のある人もいるでしょう。
卵や牛乳などはアレルギーを発症しやすい代表格でしょう。

一度発症してしまうと、花粉症同様、完治は難しいので、一生、その食材を避けたり、気をつけたりして生活していく必要があります。

なぜなら、これは急性アレルギーの場合は命に関わる可能性があるからです。

 

 

香害

匂い・香りも過剰状態であると、ある日、突然、ありとあらゆるものの匂いが鼻につくようになります。

中には匂い・香りをきつく感じて気分が悪くなって、胃がムカムカしたり、イライラしたり、ひどいときは戻してしまうこともあると聞きます。

電車内の香水などの芳香剤の香りの充満に耐えかねず、電車を降りざるを得ない人や人混みに迂闊に近寄れない人も多く存在しています。

代表的な疾患名として、化学物質過敏症(又の名を本態性多種化学物質過敏状態)が挙げられます。

なぜ匂い・香りが化学物質と関係があるのかというと、人工的な香りは化学的に開発・調合・生成されたものだからです。

このような病気にかかると、アレルギーと同様に日常的に気をつけながら生活することを余儀なくされます。

 

 

一方でヒーリング効果もある

アロマテラピーという言葉で語られるように、程よい、「良い香り」は人によっては、癒しの効果をもたらしてくれることもあります。

自分にとって良い香りに包まれることは、日々のストレスから解放され、体や心の緊張を和らげリラックスできることもあるのです。

 

 

花見

花粉症の人にとってはそんなことは命取りだと思いますが、桜のほのかな香りやその木々の回りに咲く花々は、目だけでなく、香りや匂いでも私たちを楽しませ、幸せにしてくれます。

 

 

おいしいが身になる

おいしいと感じて食べることは体の栄養になります。

鼻が詰まっているときは、味を感じない経験はあるでしょう。

味覚だけでなく嗅覚でもおいしいという感覚を掴み取っているのです。

 

 

目に見えない

花粉と同様、匂いや香りも、基本的には目で見て確認することはできません。

それなのに、いつの間にか、鼻を通って、脳が知覚しているのです。またはそれが鼻や呼吸を通して、体内に運ばれていくのです。

それらは、空気のように目に見えず、空間を漂っているのです。

 

匂い・香りとは本来、「良いにおい」のことです。それが「香害」などと呼ばれるようになるとは、まさに漢字の組合せが示すように、「諸刃の剣」なのです。

匂いや香りは始めにお話ししたように、ほとんどは脳でその情報をキャッチします。そして、良い悪いが判断されるのです。

それらは鼻からダイレクトに脳に働きかけ良くも悪くも負荷かけているというわけです。

 

しかし、時として、直接、脳にはその情報が伝わらずに、他の器官に直接、その信号がいくことがあります。これが急性的な作用だと思ってください。

アルコール消毒をした瞬間に、腫れ上がるのはその最たる例と言えます。
それを匂いや香りに置き換えると、タバコの煙で急に咳き込んだり、金木犀の濃い香りでむせ返ったり、あるいはお砂糖やご飯の甘い匂いで胃のムカつきを覚えたりすることもあります。

匂いや香りで皮膚が腫れ上がったり、呼吸困難になったりしないだろうと思うかもしれませんが、実際に起こりうることなのです。

 

物事を良い方向へ傾けるのには時間がかかりますが、悪い方向へまっ逆さまになる時はあっという間です。

なので、匂い・香りも同様に、効果よりも害の方が出やすいと言えます。

香りや匂いに無頓着で生活しているのは危険なのです。
人によってコップの大きさは違いますし、いつ溢れるかもその人次第です。

誰にとっても、匂い・香りは諸刃の剣なのです。
花粉は作物を育てる上で受粉するために欠かせませんが、そうは言っていられないのが、花粉症の人たちです。

同じように、匂いや香りで、困っている人がいるのです。

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ではどうしていけば良いのでしょうか。

ご褒美は、ここぞというときにあるからこそ、幸せを感じるのです。
その幸せを感じるためには、普段からずっとそのご褒美を与え続けてはその感覚は薄れてしまうのです。

そのことと同じように、匂い・香りもここぞという時に知覚するからこそ、「良いにおい」として作用するのです。

そのためには、普段からその「良いにおい」に囲まれていては、幸せを感じる感覚が麻痺してしまいます。香りの断捨離を行ってこそ、その感覚が研ぎ澄まされるのです。

具体的にはどう香りの断捨離を行っていくか。

それは、人工的な香りを断ち、捨て、離すのです。

人工的な香りとは、自然に存在しない香りのことです。一般的に売られている柔軟剤や香水などの芳香剤、制汗剤、整髪料、食品添加物としての香料は、そのほぼすべてが、人工的に作り出した香りとなります。普段から何気なく使用しているあらゆる物に、人工的な香りがついているのです。

 

 

なぜ人は香りをまとうのか。

香りの断捨離の前に、なぜ私たちは香りを身につけるのでしょうか。その理由を考えていきたいと思います。

まずは、そこら中に香りに溢れているので、知らずのうちに染み付いているということがあります。前述の通り、香りは空気中を漂っていて、かつ目に見えないので、無意識のうちに身にまとっている可能性があるのです。

次に、嫌な臭いを抑えるために使っているのです。汗の臭いやタバコ臭などの体臭、洗濯物の生乾き臭、生ごみの腐敗臭など、自分が気分の悪くなるまたは相手の気分を害する臭いを消すために、芳香剤や消臭剤など用いています。

または、気分が良くなるために使っていることもあるでしょう。その香りをかぐと、やる気や元気が出たり、落ち着くことができたりします。そのために、アロマやお香を焚いたり、携帯したりして、香りを楽しんでいるのです。

 

 

臭いにふたはできない

臭いを抑えようと、消そうと、制汗剤や消臭剤を撒いても、上書きすることはできません。

なぜなら、根本的な問題を解決できていないからです。

汗の臭いなら、汗を小まめにタオルで押さえるようにして拭いたり、タバコ臭なら、タバコは百害あって一理なしなので止めるべきです。

生乾き臭なら、雑菌が繁殖しているか汚れが落ちきってない可能性があるので、洗濯板でよく洗ったり、すすぎを多目にしてみたり、つけ置き洗いを試みてみましょう。

生ごみはさっさとまとめて規定の場所に捨てるべきです。

こういったことは根本的な問題を断たないと永遠に終わりが見えません。香りではごまかせないのです。

 

 

便利さの受け売りで麻痺

最近ではアロマディヒューザーの携帯タイプや練り香などの持ち運びに便利なものが登場してきています。

アロマをより身近に気軽に外へも持ち出せるようになった反面、その特別感は薄れています。

常に良い香りに包まれているということで、それは特別なご褒美ではなくなっていくのです。

普段はハレとケの日を区別するように、香りもONとOFFを取捨選択すべきです。

 

 

無関心であってはいけない

香りは空気中に私たちの目には見えず存在し、吸着したものには残り続けることがあります。

柔軟剤を使った洗濯物は、半永久的にその染み着いた人工的な香りが離れることはないといいます。

それは臭い戻りならぬ、香り戻りがあるからです。厄介なことに、香りは離れにくいのです。

そして、物は絶えず匂い・香りを吸着しています。
紙、本、洋服、お金などの物から、人間の髪や皮膚にまで、その匂い・香りがくっついています。

そのため、普通に過ごしていれば、いつの間にか匂い・香りが飽和状態になっていることもあります。

上記でお話ししたように積極的に意識的に匂い・香りを離すように生活していかないとたくさん身にまとってしまう恐れがあるのです。

 

 

本当に断捨離すべき

断捨離というと、部屋や家にあるものを片付けるというイメージだと思いますが、その通りで、物を減らせばそれに吸着する匂い・香りも減らせるということになるのです。

そういう意味でも、物の断捨離は有効なのです。

物への執着も手離すことができれば、心も体もスッキリすることでしょう。

私たちは普段から目視できない、良くも悪くもたくさんの匂い・香りの中に身を置いています。これを機に、意識的に匂い・香りと向き合ってみてはいかがでしょうか。

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